相続で必要な「残高証明書」とは?取得方法や注意点を詳しく解説

相続

はじめに

相続手続きを進める上で、「残高証明書」は重要な書類です。

この証明書は、亡くなった方(被相続人)が持っていた預貯金や金融資産の残高を証明するもので、すべての相続で必須というわけではないですが、特に相続税の申告時に必要となります。

この記事では、残高証明書の取得方法や注意すべきポイントを解説します。

残高証明書が必要な理由

相続が発生すると、被相続人の財産を明確にする必要があります。特に金融機関の預貯金や有価証券などの残高を確認するために、残高証明書を各金融機関から取得する必要があります。

  1. 遺産分割協議: 相続人間で財産をどのように分けるかを話し合う際に、正確な財産の把握が必要です。残高証明書は、相続人全員が信頼できる公式な証明となります​。
  2. 相続税の申告: 被相続人の財産が基礎控除(「3,000万円+600万円×法定相続人の数」)を超える場合、相続税の申告が必要になります。金融資産の残高を証明するために、税務署に残高証明書を提出します​。

残高証明書の取得方法

金融機関での手続き
残高証明書は、被相続人の口座がある金融機関の窓口で申請します。

複数の口座を持っている場合でも、一般的には1つの支店で全ての手続きが完了しますが、金融機関によっては時間がかかる場合もあります​。

取得に必要な書類

金融機関によって異なる場合がありますが、主に以下の書類が必要です:

  • 被相続人の死亡を証明する戸籍謄本または除籍謄本
  • 申請者(相続人)の戸籍謄本本人確認書類(運転免許証など)
  • 印鑑証明書と実印(発行から6か月以内、金融機関により3か月の場合もあり)
  • 残高証明書発行依頼書(金融機関で用意されたもの)

また、「法定相続情報一覧図」があれば、戸籍の代わりに提出できるため窓口での手続きがとてもスムーズに進みます。

手数料と発行期間

手数料は金融機関ごとに異なり、1通あたり700円~1,100円程度が一般的です​。

発行までにかかる時間は1~2週間程度ですが、窓口での即日発行が可能な場合もあります​。

注意点

  1. 口座の凍結: 残高証明書を発行すると、その時点で被相続人の口座が「凍結」され、入出金ができなくなります。(銀行側が死亡の事実を知るため)特に家族が生活費を引き出していた場合や、公共料金の引き落としが設定されている場合は、事前に対応しておく必要があります​。
  2. 期限に注意: 相続税の申告には10か月の期限がありますので、残高証明書の取得が遅れると他の手続きにも支障をきたします。早めに準備を始めましょう​。

まとめ

相続手続きにおいて、残高証明書は財産の全容を明らかにするために必要な重要書類です。

各金融機関で異なる手続きや書類を確認し、適切に準備することがスムーズな相続手続きにつながります。

特に口座凍結や期限に注意し、事前に必要な対応を取ることが重要です。

もし手続きが複雑に感じる場合は、行政書士などの専門家に相談することをお勧めします​。

相続初回無料相談のご案内

カレィジ行政書士事務所では、相続をお考えの皆様に向けて、現在初回無料相談を実施しております。

相続の手続きや必要な書類についてお悩みの方は、電話、メールまたは公式ラインLINEからお問い合わせください。

タイトルとURLをコピーしました