空き家を取り壊すと固定資産税が跳ね上がる
両親から相続した不動産が空き家になってしまっても状態がよく、立地も申し分なければ問題なく買い手が見つかり不動産を処分できて固定資産税の支払いに追われることなく安心できるでしょう。しかし中には老朽化してしまい買い手がつかない建物もあると思います。
こうなると次の方策として買い手がつくように建物を取り壊して更地にして売りに出してみようと考えるかもしれませんが、こうすると「住宅用地の軽減特例」から外れてしまい固定資産税が三倍から四倍にまで跳ね上がってしまう可能性があります。よって安易に売れないからと言って建物を取り壊してしまうことは得策とは言えないのです。
放置をしていても固定資産税が跳ね上がる?「特定空き家」とは
先の項目では「住宅用地の軽減特例」から外れてしまい固定資産税が上がる可能性があるから取り壊さないほうが良いと述べましたが、この空き家を放置してしまうと、また固定資産税が上がる可能性があります。それが「特定空き家」に認定されてしまうことです。
特定空き家に認定されてしまう基準は以下の4点です。
https://www.city.kameoka.kyoto.jp/soshiki/36/3905.html
- 倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態
- 著しく衛生上有害となるおそれのある状態
- 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
- その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
(亀岡市ホームページより引用)
この基準のうち一つでも当てはまると認定候補の空き家となります。
特定空き家に認定されないためにできること
特定空き家認定されないための措置は所有者がその空き家を放置せず、しっかりと管理することが重要です。具体的には庭の手入れや、損傷しているところがあれば修繕するなどのようなことが挙げられます、もし相続した空き家であれば管理することは容易ではあるとは思いますが他県にあるなど遠方で管理がどうしても難しいということであれば不動産を管理してくれるNPO団体や不動産屋を頼ることが大切です。依頼する費用は月々数千円とリーズナブルですので固定資産税の増額を考えると払う価値があるといえます。
以下に空き家を管理するNPO団体のサイトリンクを張りますのでご興味ある方は是非ご検討ください。
まとめ
・空き家を取り壊して更地にすると固定資産税が上がる可能性がある。
・空き家を放置していると「特定空き家」認定されて固定資産税が上がる可能性がある。
・「特定空き家」に認定されないためには空き家の管理が大切。
以上、解説でした。カレイジ行政書士事務所では相続手続きのほか空き家の売却相談も承っていますのでお困りの際にはお気軽にご相談ください。