はじめに
自動車の相続は、亡くなった方が所有していた車を相続人が受け継ぐ際に必要な手続きです。
預貯金や不動産と同様に、自動車も相続財産に含まれるため、適切な名義変更や相続税申告が必要です。こ
こでは、自動車の相続手続きについて具体的な流れや必要書類などを詳しく解説します。
自動車の相続の流れ
自動車の相続は、相続人が決まった時点から進められます。一般的な手続きの流れは以下の通りです。
相続人の確認と遺産分割協議
最初に、戸籍を収集して相続人を確定したうえで、相続人全員で「遺産分割協議」を行い、自動車を誰が相続するか決定します。
この協議で決定した内容は、遺産分割協議書にまとめる必要があります。
特に、相続人が複数いる場合や特定の遺言書がない場合には、この協議書が必須です。
必要書類の準備
次に、名義変更のために以下の書類を揃えます:
- 被相続人(亡くなった人)の戸籍謄本
- 相続人の戸籍謄本および印鑑証明書
- 車検証
- 車庫証明書(地域によっては不要な場合もあります)
これらの書類を準備したら、運輸支局で手続きを行います。
名義変更の手続き
運輸支局に必要書類を提出して名義変更を行います。
名義変更が完了すると、新しい車検証が交付されます。
軽自動車の場合、手続きは比較的簡単で、普通車ほど多くの書類は必要ありません。
名古屋での車の名義変更について
名古屋で車の名義変更を行うとしたら中部運輸局 愛知運輸支局にて行いましょう。
よくありがちなミスとして名古屋法務局近くの中部運輸局に行ってしまうことです。
ここでは軽自動車の名義変更はできますが普通車の名義変更は受け付けていませんので注意してください。
相続税の計算と申告
相続した自動車も、相続税の対象になります。相続税は、車の評価額に基づいて計算されますが、車の価値を正確に算定するために次の方法がよく使われます。
自動車の評価方法
- 中古車市場の買取価格相場を基準に、同年式・同車種の価格を参考にします。
- 査定額をディーラーや買取業者から取得し、その金額を評価額として使用することもあります。
評価額の算定には、車の年式、走行距離、メーカー、車種などの情報が重要です。
相続税の基礎控除
相続税は、遺産全体の評価額が基礎控除額を超える場合にのみ課税されます。
2024年現在、基礎控除額は3,000万円に加え、相続人1人につき600万円です。
自動車の相続後に売却する場合
相続した自動車を売却することも可能ですが、売却前に必ず名義変更を完了させる必要があります。
売却の際には、車検証や自賠責保険証などの書類が必要となります。
また、売却手続きは中古車業者などに依頼することでスムーズに進めることができます。
専門家に相談するメリット
自動車の相続手続きは、書類の準備など複雑な作業が多く、ミスがあると手続きが遅延するリスクがあります。
こうした問題を避けるためにも、行政書士に相談するのがおすすめです。
まとめ
自動車の相続には、戸籍収集、遺産分割協議や名義変更など、複数のステップが必要です。
手続きを円滑に進めるためには、事前に必要書類をしっかりと準備し、適切なタイミングで名義変更を行うことが大切です。
また、車の売却を考えている場合は、まず相続手続きを完了させる必要があります。法律的な部分で不安がある場合は、専門家への相談を検討しましょう。
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カレィジ行政書士事務所 代表 渡邉 勇帆
大手司法書士法人に勤務後、その経験を生かして愛知県安城市で開業。戸籍や遺産分割協議書に関する知識を生かして顧客の預金相続問題を解決するサポートを愛知県を中心に行っている。