はじめに
葬儀が終わった後、感情的な疲れや、やるべきことの多さに圧倒されることがありますよね。
特に、葬儀後に必要な手続きには、期限があるものや法的に重要なものが多く、何から始めればいいのか迷ってしまうかもしれません。
そこで今回は、葬儀後の手続きの優先順位と、その進め方についてわかりやすく解説します。これを読めば、スムーズに手続きを進めることができるはずです！
葬儀後の手続きの優先順位とは？
葬儀が終わった後に行う手続きは、いくつかの優先事項があります。期限が厳しいものや、法的な義務が絡むものから手をつけることが大切です。まずは、以下の手続きを優先的に進めましょう。
死亡届の提出（7日以内）
最初に行うべき重要な手続きは、「死亡届」の提出です。
死亡届は、死亡した日から7日以内に、市役所や区役所に提出する必要があります。
また死亡届を提出すると同時に原則火葬許可申請書も役所に提出するしなければなりません。
埋火葬許可証の取得
死亡届と火葬許可申請書を提出した後、火葬許可証が役所から発行されます。
なお火葬は死後から24時間経過後でなければ原則行うことができません。
火葬が行われると火葬場から埋葬許可証が交付されます。
この許可証は、遺体を火葬・埋葬するために必須です。
健康保険と年金の手続き
次に行うべきは、健康保険や年金の手続きです。
亡くなった方が加入していた健康保険の資格喪失や、年金の停止手続きは早めに進めておく必要があります。
特に年金の手続きを遅らせると、遺族年金が受け取ることができなくなる可能性があるので要注意です。
また、健康保険の資格喪失手続きの際には葬祭費または埋葬料が支給されますので忘れずに手続きをしておきましょう。
具体的な手続きの流れ
次に、具体的な手続きの流れを見ていきましょう。
それぞれの手続きには、必要な書類や提出先が異なるため、事前に準備をしっかり行っておくとスムーズです。
死亡届の提出と必要書類
死亡届は、亡くなった方の死亡診断書を添えて市役所や区役所に提出します。
提出の際には、以下の書類が必要になります：
- 死亡診断書
- 届出人の印鑑
健康保険と年金の手続き
次に、亡くなった方が加入していた健康保険や年金の手続きを進めます。
- 健康保険：市役所や健康保険組合に「資格喪失届」を提出します。また、加入していた健康保険の種類によっては、葬祭費や埋葬料の給付を受けられることもあるため、申請が必要です。
- 年金：亡くなった方が年金を受給していた場合は、年金事務所で年金の停止手続きを行います。遺族年金の受給手続きも同時に進めましょう。
葬儀後のその他の重要手続き
葬儀後、少し優先順位は低いものの、必ず行っておくべき手続きもあります。忘れずに進めることが大切です。
銀行口座の名義変更・凍結
亡くなった方の銀行口座は、死亡が確認されると一時的に凍結されます。
このため、相続手続きを行う前に預金を引き出すことはできません。
凍結解除のためには、相続人全員で協議を行い、遺産分割協議書を作成する必要があります。
不動産の相続登記と相続税の申告
相続手続きは、不動産の名義変更、相続税の申告なども含まれます。
相続登記は相続を知った時から３年以内、相続税の申告は、相続開始から10か月以内に行う必要があるため、早めに準備を始めましょう。
手続きが遅れるとどうなる？
葬儀後の手続きには期限が定められているものが多く、これを過ぎてしまうとペナルティが発生することがあります。
たとえば、死亡届を7日以内に提出しなかった場合、役所から注意を受けたり、場合によっては罰則が課せられることも。
また、年金の手続きが遅れると、過払いになった年金を返還する必要が生じることもあります。期限を守るためにも、優先順位をしっかりと把握し、迅速に行動することが大切です。
スムーズに手続きを進めるためのポイント
ここでは、葬儀後の手続きを効率よく進めるためのポイントをいくつか紹介します。
相続の全体像を把握する
手続きが多い場合はまず相続手続きにはどんなものがあるかを洗い出し全体的に把握することです。
そうしておくことで落ち着いて何をするべきかわかりますし、何より焦って手続きに失敗することが減ります。
専門家への相談も検討
相続や不動産の手続きなど、専門的な知識が必要な場面では、行政書士や司法書士、税理士などの専門家に相談することを検討しましょう。
自分たちで行うよりもスムーズに手続きが進み、トラブルを避けることができます。
まとめ
葬儀後には、多くの手続きが待っていますが、優先順位をしっかりと押さえて進めていけば、大きなトラブルを避けることができます。
特に、死亡届や健康保険・年金の手続きは早めに対応し、その後は相続や名義変更などを忘れずに行うようにしましょう。
大変な時期だからこそ、家族や専門家の助けを借りながら、一つ一つ確実に手続きを進めていってくださいね。
相続初回無料相談のご案内
カレィジ行政書士事務所では、相続をお考えの皆様に向けて、現在初回無料相談を実施しております。
相続の手続きや必要な書類についてお悩みの方は、電話、メールまたは公式ラインLINEからお問い合わせください。
カレィジ行政書士事務所 代表 渡邉 勇帆
大手司法書士法人に勤務後、その経験を生かして愛知県安城市で開業。戸籍や遺産分割協議書に関する知識を生かして顧客の預金相続問題を解決するサポートを愛知県を中心に行っている。